【その13】
目覚めると真っ暗な部屋にいて、目の前に大きな豚が立っていた。
「
一度だけチャンスをやる。正直に答えろ。嘘をつけば大切なものを奪う」
と出会い頭に言いやがった。
意味がわかんねーよ。
何故俺はここにいるんだ。
そう問いかけると、豚は続けた。
「
正直に答えれば、お前の1番大切なものを奪う」。
どっちにしろ奪われるのかよ。
それに、その条件なら嘘ついた方がよくないか?
考えている間に、豚は消えていた。
暗闇の中を歩いていくと、明かりが見えた。
札が立っている。
『
お前は罪を犯したことがあるか』と書いてある。
冗談じゃない。
俺がギルティを犯すわけ・・ギルティって何だ?
今でも悩んでいるんだが、俺には豚にもギルティという単語にも馴染みがない。
ただ、この瞬間に、俺は、ギルティを犯したことがないと確信していた。
正直な気持ちで×を選んだ。
×の道を歩いていくと、眩しい光に包まれていき、気付くと病院のベッドだった。
医者とか親が奇跡だとか騒いでて怖かった。
記憶が曖昧だが、どうやら俺は不摂生で入院。
生死の境を彷徨っていたらしい。
退院が決まった時に、母親が恐る恐る何を食べたいか聞いて来た。
普通に「大戸屋のランチ」って答えると、また驚かれた。
今回この二郎スレに書き込んだのは、親から頼まれたからなんだ。
よくわかんないけど、そのままを書けって。
多くの人が助かるって。
二郎ってラーメンだろ?
食べたことないから分からんけど、皆が書き込んでるなら美味しいのかね。
あと疑問なのは、俺が失った1番大切なものって何なんだろう。
まぁいいか。
すまんね、スレチで。
明日は彼女と池袋行くけど、麺は麺でもスパゲティになりそうだw