25分経過…。
いつまで経ってもあめ色とやらにならない。
そもそもあめ色がよく分からないので、なるはずもない。
これはコペルニクス的発想の転換が必要だ。
弱火で40分必要≒強火で15分、弱火で5分。
こういうことじゃないだろうか。
とりあえず中火にしてみたところ、音が変わった。
「いける!」
すると瞬く間にいい匂いがし始めたではないか。
安堵した瞬間、
あ、焦げてる。
仕方がないので弱火に戻し、じっくり煮込むこと15分。
何となくあめ色になってきた気がする。
色合い的には
ボンタンあめの感じ。
あれもあめだろ。
何も黒あめを目指しているわけではない。
とりあえず完成と言うことで鍋に移す。
※この時、俺はニンジンも一緒に鍋に移した。
生のニンジンも。
次はお肉だな。
今回は鳥のモモ肉。
これは確か皮と一緒にデカく切り落とすはず。
グル宅でやったのだから間違いない。
手早く包丁を入れて切り落とす。
こんなもんだろ。
そしてモモ肉を前にして悩む。
「
これって焼くんだっけ?」
カレーと言えば煮込む。
しかし…煮込んだだけで肉って安全か?
しかし…カレーと言えば煮込みだよな?
しかし…煮込んだだけで(中略)
後回し。
しかしその前に、肉を柔らかくしないと。
前回グル宅でコーラを浸けて柔らかくした。
それをそのまんまパクらせてもらおう。
冷蔵庫を見るとコーラがないことに気づく。
さっき飲み干してしまった。
幸い、ウィスキーを割るためのソーダがあったのでそれに漬け込む。
しかし本当にこれで大丈夫か?
気になったので一緒に入っていたポカリスエットも入れてみる。
おっと塩コショウも忘れていた。
ブクブクうるさいボウルの中で、肉と香辛料の香りが騒いでいた。
さて、このまま肉は放置しておくとして、次は何だ。
さっきのボンタンあめ色のたまねぎと、細切れのニンジンを煮込むか。
しかしここでtowerに電流流れる―――!
「にんじんって生のまま煮ていいんだっけ?」
そもそも肉もそのまま煮ようと思っていたが、焼くんじゃないのか?
しかしカレーって煮込み料理・・・。
いや焼かなきゃ肉なんて死ねるんじゃないのか。
思考が交差する。
自分が生き延びるためには・・・焼かざるを得ない。
漬けておく時間が短かったが、仕方ない。
とりあえずにんじんからやってみるか。
先ほどのバターを取り出して焼こうとする。
しかしよく見ると「
マーガリン」の表示。
知るか!
退かぬ!媚びぬ!省みぬ!
マーガリンをたっぷりとって焼いてみた。
何となく焼けた気がする。
次いで肉。
キツネ色がついたのできっと大丈夫。
<終盤に続く>